VC配信記念!!PCエンジン「ダブルダンジョン」レビュー。


もう発売から十年以上の月日が経ったと言うのに、
今もなお、当時からのゲーマーによって語られるゲームが有ります。
例えば、誰もが認めるような名作・大作と呼ばれるゲーム。
逆にとんでもないバランスの悪さや、
グラフィックの稚拙さで、プレイヤーに絶望を与えたクソゲー。
当時としては画期的なアイディアで、一ジャンルを築いたゲーム。
個性的な設定やイベントで、今に至るまで独創性を誇るゲーム。

「歴史に名を残した」と言ってしまうと、少々大袈裟ですが、
良い評価にしろ、悪い評価にしろ、今も人々の記憶に残るゲームというのは貴重です。
それだけ多くの人の心に残り、現在でも話のタネになるのですから…。


しかし逆に、
記憶にも記録にも残らず、
ひっそりと発売され、そしてただ忘れられていくゲームというのも、少なからず存在します。
上で挙げたような名作では無く、強烈な個性もなく、クソというほど駄目ではない。
あえて言えば、地味なゲームが。

ダブルダンジョン 【PCエンジン】ダブルダンジョン 【PCエンジン】
(1993/03/26)
ハドソン

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ここで挙げるダブルダンジョンなどはまさにそれです。
どれくらい地味かと言えば、ニコニコ動画で検索して1件も出てこないくらいに地味な作品なのです。
まさかのVC配信記念にここで紹介します。
(実はアプリでリメイクもされてた様です。大ヒット…?)


『ダブルダンジョン』は、メサイアから発売された、3DダンジョンRPGです。
内容はかなりシンプルで、多層構造になっているダンジョンはありませんし、
特に回転床やダークゾーン、ワープ等のギミックもありません。
その代わりにオートマッピングやテレポート等の救済機能も無いため、迷う時は本気で迷います。
モンスターは全て固定。一部の強敵以外は一定時間で復活します。

プレイヤーの行動もかなりシンプルで、敵との戦闘でも魔法や特技は無く
『攻撃する』か『アイテムを使う』か『逃げる』かしか選べません。
反面、モンスターも特に特技などは使ってこないので、まあある意味平等です。


特徴としては、ゲームシナリオが24個の独立した話になっている事でしょうか。
難易度別にいくつか話が用意されていて、各話レベル1・初期装備からのスタートです。
一つのシナリオをクリアしても、別のシナリオへの引き継ぎはありません。
基本どのシナリオから始めても良いのですが、『さいごのたたかい』のみ、
他の全てのシナリオのクリア時に出てくるパスワードを入力しないと始められません。
この話をクリアすればエンディングとなります。文字通り最後の戦いとなるのです。

もう一つの特徴として、
こういうジャンルのゲームとしては非常に珍しく、2人同時プレイができ
2人で強大な敵に挑んだり、1P2Pで殺し合ったりできます



さて、そんな『ダブルダンジョン』。
正直言って地味ですが、結構遊べるゲームです。
移動は高速、戦闘は余計なエフェクトもなく、ボタン一つでサクサク進みます。
ステータスが見れない上、ダメージにバラつきがあるため分かりにくいですが、
レベルや装備でちゃんと与えるダメージが変わります。
その上、敵が固定で、強敵も会おうと思えば会えるので、
RPGの魅力の一つである、『成長する楽しみ』はガッツリ味わえます

逆に最大の問題は、体感しないと敵の強さが分からない事。
一応『今がチャンスだ!』『このままではあぶない』というメッセージが出るものの、全く当てにはなりません。
「ププw何この変なポーズの原始人みたいの?インプ?楽勝じゃん?」
と思ってレベル5あたりで斬りかかって一撃で殺されるのは誰しも経験する道。
(レベル1のシナリオで最強クラスの敵です。)
実際、一部のモンスターは、見た目や名前から強さを予想するのがかなり困難です。
マーシュスネークなんてのは、
見た目ただの蛇なのに、
レベル10以上じゃないと太刀打ち出来ない敵だったりします。
しかし色違いで赤いファイアスネークなんてのは、
一見マーシュと同等かそれ以上の力を持っている様ですが、こいつは大して強くありません。
逆にキングスパイダーなんて、
いかにもな名前を持ってる癖に、レベル5もあれば勝てる敵です。
また一部の敵は同じ名前とグラフィックでステータスが異なる奴がいたりと、
とにかく慣れない内は理不尽だと思うかもしれません。

しかし、慣れると結構考えて作ってある事に気付きます。
敵の強さが分かれば、どのシナリオでも死なずにレベルを上げる事は出来ますし、
武器屋の配置も、(少なくとも序盤は)欲しくなったあたりで出てきます。
慣れてくれば、中々楽しいゲームと言えるでしょう。
まあ、この平成の時代に、そこまでして楽しむゲームかと言われれば微妙ですが・・・。 




さて、全体的に地味なダブルダンジョンですが、
実は一箇所とんでもないツッコミ所があったりします。
ズバリ、初期装備です

理由はシナリオによって様々ですが、モンスター巣食うダンジョンに単身乗り込む事になる主人公。
シナリオ中では「せんし」と称される彼ですから、まあとにかく戦士なのでしょう。
そんな彼が、ダンジョンに入ったときに装備している武器は、「ダガー」
まあ問題無いですね。
「それ(短剣)装備で戦士名乗るのはどうなの?」とは思いますが、
RPGの最弱武器としてはオーソドックスですし、それ言ったらひのきのぼう装備の勇者の方がアレです。

まあ、武器は良いのです。武器は。問題は防具の方。
これがまあ、字数の関係もあるのでしょうが、どうも混沌としている一品なのです。
ちょっと理解し難いところがあると思いますが…。

「な べ ぶ た と ぼ う ぐ 」

…はい。どこから突っ込んで良いのか難しい一品です。
僅か8文字(このゲーム、濁点も1文字になるので画面表記だと12文字ですが)で、このインパクトですよ!!

まずツッコミたい所、すげー読みにくいです。
先に「防具」だと説明したから、まだ読めるものの、
いきなり画面に出てきたら、これ読めませんよ。濁点多すぎ!!
まあ冷静になって漢字に直してみれば、「鍋蓋と防具」という事で良いと思われます

そして次に、何でそんな物装備してんの?という所にツッコまなくてはいけないでしょう。
「なべぶた」というのは「鍋の蓋」ってことで良いんですよね?
要は、
業務用18-8ステンレス製 TKG PRO 寸胴鍋蓋24cm IH対応
こういう物で良いんですよね?
で、この主人公はこういう鍋の蓋を装備し、ダンジョンに入ると…。
…うん、それは戦士違う。
どう考えても、鍋の蓋の防具としての使い方なんて、
盾代わりに片手に持つくらいしか無いじゃないですか!
この他称戦士の主人公は、
右手にダガー・左手に鍋蓋という出で立ちで、凶悪なダンジョンに向かうのです。
どう見ても戦士じゃないよなあ…


で、最後に「ぼうぐ」って何なんでしょうか?
ついつい「鍋蓋」に目を奪われてしまいますが、
この装備は『なべぶた「と」ぼうぐ』という名称です。
鍋蓋は(おそらく)盾代わり、他に何か身を守る装備があるはずなのです。
ちなみに、最初の武器屋で売っている防具は、
安い順に布の防具・皮の防具・木の防具です。
当然店売りの防具の方が強いので、
初期装備の防具は布よりも弱い素材で出来ていることになります。
布よりも弱い素材…パッと思いつくのは辺りでしょうか?紙の防具。
「防具」と表記してあるからには、普段着という事も無いでしょうし…。
まあ、何にしても、ダガー+鍋蓋に足して印象が良くなる代物ではありません。
シナリオによっては「王の頼みでダンジョンに入る」というモノもあるのですが…よくもまあ王も頼む気になったと思います。
というか、よくスライム(最弱敵)に勝てるなとすら思います。


個人的に残念なのは、この理解しがたいセンスが作中で他に発揮されなかった事です。
主人公が攻撃の際に、
「これでもかあ!これでもかあ!」「おもいしれ!」等と非常に感情的なセリフを吐いたり、
後半のダンジョンに出てくるマホガニーのつくえ(本当にただの机のグラフィック)という敵など、
所々に妙な味は感じさせるのですが、どれも「なべぶたとぼうぐ」のインパクトには敵いません。
この辺の訳分からんセンスがゲーム全面に出ていれば、
すごい奇ゲーとして名前が残ったと思うのですが…残念。

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2009-12-04 16:40 : レトロゲーム : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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Author:ノノック
文章の苦手な文系。
ゆとり直前世代のゆるゲーマー。
ほのぼの漫画が好き。
2016年2月ブログ名変更。

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