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レビュー「バオー来訪者」

バオー来訪者 (集英社文庫―コミック版)バオー来訪者 (集英社文庫―コミック版)
(2000/06)
荒木 飛呂彦

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 「ジョジョの奇妙な冒険」でおなじみ、全然老けない事で有名な荒木飛呂彦先生の、ジョジョ以前のジャンプ連載作品。

 文庫1冊にまとまる程の短期連載、はっきり言ってしまえば打ち切りなんですが、絵はまだ発展途上ながら、単純な力押しではない敵味方共に知恵を使った戦闘シーンや、非常にまとまりが良いラストなど、完成度の高い作品と言えるでしょう。

 注目すべきは、やはり後半、バオーがドレス研究所に侵入してから
→対液グモ戦→対ウォーケン戦→対レーザー砲28門・スミレ救出
→研究所爆破・ウォーケン最終決戦
というラストシーンへの連続したバトルシーン。
 
 その一つ一つが、読んでいて、どうするんだこれ…?と思わせる驚異的な障害であること。そしてそれに対するバオーの解決策が安易なパワーアップなどに頼らないスマートな物である事が素晴らしいです。
 
 

 例えば、1戦目の液グモ戦では、肉体を溶かすネペンテス液に満たされた密室内で、このネペンテス液に耐性のある液グモと戦う事となります。
 肉体再生能力を持つバオーですが、それでもネペンテス液はそれを上回るスピードで肉体を溶かします。計算によれば、バオーが扉を壊すのに掛かる時間と、ネペンテス液がバオーの体を溶かし切るのに掛かる時間は同じ5分。
 その条件下で、襲い来る液グモを退けて、無事に部屋を出る…出来る訳無いですね。普通に考えれば。
 
 ここでバオーがとった行動は、何と液グモの肉体内に潜り込み、ネペンテス液が排液されるのを待つというものでした。完全に予想外の解決法でした。
 更に凄いのが、この一戦、ネペンテス液と液グモの簡単な説明までしていながら、一連の流れに13P程しかかかってない所です。1話分ですらないんですよ。

 更に生物の分子を振動させる(分かりやすく言うと、近づく生物を全て塵にできる)ことの出来るという、ジョジョでもいないような反則級の能力を持ったウォーケンを腕一本犠牲にして何とか倒したバオーに対して、研究所の霞の目博士が呟く「我われ最後の切り札で雌雄を決してくれる!」という一言のインパクトは強烈です。
 だって液グモにしてもウォーケンにしても、あれだけの驚異的な能力を持っていたんですよ?
 普通、あんな強力な手駒があれば、それに満足するものです。それ以上の一手があるという事なんですよ。恐ろしい事に。
 これだけ容赦無く主役を殺そうとする敵役はそうはいません。バビル2世のヨミ様以来です

 そして人質(というかバオー=育朗の目的)であるスミレを囮に使ったレーザー砲28門の砲撃。
 それでもバオーを倒しきる事は出来ず、レーザー砲は全て壊されます。
 そこで出してくるのが、博士の言う「最後の切り札」である、「研究所の爆破」という最後の策です。

 敵の本拠地の爆破というのは、漫画等の最終回としては至極王道な展開ですが、悪あがきでは無く、作戦として自爆する悪役って結構珍しいとおもうんですよね。
 当然リスクもデカい訳ですが、それにも関わらず博士がこの決断をした事が、バオーがいかに脅威であるかを示しているかと思います。
 また、バオーを確実に仕留めるため、脱出が間に合わない事を計算して、爆破を決断しているのも凄いところです。
 (さり気に「コンピューターの計算」という言葉を何度も使っておきながら、「うわあー!バオーのあんなパワー、計算外だ!!」というベタな展開にはしなかった辺りも凄いです。この辺は荒木先生だなあ。)

 まーそんな霞の目博士の決断も、暴走したウォーケンのパワーによって無意味な物になってしまうのですが…。
 ある意味、スミレが最後まで生き残ったのはウォーケンのお陰でもあるんですよね。

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2009-06-05 18:37 : 漫画 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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Author:ノノック
文章の苦手な文系。
ゆとり直前世代のゆるゲーマー。
ほのぼの漫画が好き。
2016年2月ブログ名変更。

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