ざくざくアクターズ(現在公開されてる3章まで)レビュー!!


らんだむダンジョンでお馴染みのはむすた様の新作フリーゲーム。
ゲームとしては個性的なキャラ達の立ち上げた国を繁栄させていくもので、
すごくよく出来た幻想水滸伝みたいなゲームです。
らんダンも相当なものでしたが、
こちらも現時点での全シナリオクリアに45時間ほど掛かった大ボリュームとなっています。
まだ公開されていない終章が残っているのに、現時点で市販ゲームすら凌ぎかねないプレイ時間!
これだけの時間飽きもせず一気に(他のゲームやらずに)プレイしたのだから、
これ以上ないほどハマっておりますね。


大まかなストーリーは、
「召喚術の発展により、異なる世界から異世界の者を呼べるようになった世界。
しかし召喚術の発展により過剰な召喚は増え、特に役割も与えられず召喚された者が溢れるようになっていった。
彼らはハグレと呼ばれ、劣悪な環境に耐えながら日々を暮していた。
そんな中、ハグレの一人デーリッチとその親友ローズマリーは、
転移能力が備わった鍵、“キーオブパンドラ”を拾う。
2人は、その能力を使い、世界中のハグレたちを集めた国を作る事を決意する。」
というもの。
王国を頼る人たちの依頼を受け、各地に赴いたり、
国に迫る危機を退けるために奔走するのが主な内容となります。
先に「国を繁栄させていく」とは書きましたが、
特にシミュレーション的な要素は無く、基本はRPG。
覚える事も特別多くなく、チュートリアルがとても親切なので、非常にとっつきやすくプレイできます。

シナリオが進むごとに王国に住むメンバーも増えていきますが、
皆が皆、非常に個性的なキャラクターをしていて、一人一人がとても魅力的です。
元々らんダンでも、
カナヅチ妖精・レイチェル・女神オブダンジョンたち施設キャラや、
風刃ヒルコ等イベントボスまで、非常に個性的で魅力的なキャラクターが多くいましたが、
今回のざくアクでは、それくらい濃いキャラ達が同じ王国の仲間になるのですから、
面白くならないはずはありません。

更に仲間になったメンバーは、戦闘以外でも王国のために貢献してくれます。
独自に活動してお金やアイテムを稼いできてくれたり、
アイデアを出して新規に店を開き、王国に定期収入もたらしてくれたりと行った行動を取るのですが、
この、「皆で働いて国を盛り立てる」感じが凄く良いのです!!
なまけもののこたつドラゴン(こたつに入った竜人の女の子。怠惰。)が、
ティッシュ配りのアルバイトでお金を稼いできてくれた時は、涙が出そうになりました。
サンタの代理として、子供たちにプレゼントを配る福の神の福ちゃんや、
孤児院の子供を赤鬼の格好をして楽しませてあげる牛男のニワカマッスルなど、
一枚絵付きで紹介される、これらの“活動”は個々の個性が非常に強く出ていて非常に面白いです。
仲間が増えてくると、
複数キャラが絡んでくる活動やイベントも増えるので、段々と王国の雰囲気も賑やかになっていきます。
このため、新たに仲間が増えた際の喜びもひとしおで、
単に「戦力が増えた」というだけでなく、王国の一員が増えた事自体が嬉しく感じられるのです。

もちろんただのキャラゲーという訳でなく、RPGとしても非常に面白くなっております。
通常、パーティーはキャラの多さを活かして最大8人構成
そのうち4人が前衛として敵と対峙し、残り4人は後衛として待機する形になります。
前衛後衛はターンの開始時に自由に交代させる事ができ、
この手のシステムとしては珍しく、一切の制約なく、
キャラが麻痺になっていようと戦闘不能だろうと問題無く交代させる事ができます。
(ただし、前衛全員が行動できない状態だと交代する機会も無く、ずっと敵のターン。)
後衛は基本的に「外野」であり、
敵の攻撃を喰らう事はありませんが、
その代わり一切行動できず、全体回復も含め、後衛のキャラを回復することは基本的にできません。(バステ回復魔法に一部例外アリ)
また、後衛はターン経過の影響も受けないので、
バステやデバフの掛かったキャラを下げても自然回復はしませんが、
逆に「数ターンの間強化」系のバフの掛かったキャラを後衛に下げ温存し、
チャンスになったら前に出して一気に攻めたてる、という戦法も使えます。
また、このゲーム、HP・MPの他にTPという独自の値があり、これも戦略に大きく関係します。
これは格ゲーにおけるパワーゲージのようなもので、
強力なスキルを使用する際に、MPと一緒に一定量消費します。
基本的に攻撃したりダメージを喰らったりする事で溜まっていき、当然後衛では溜まりません。
攻撃技に限らず、緊急時非常に助かる全体回復は全てTP消費スキルなので、
回復係だからと言って非常時まで下げておくと、いざというときに回復できない、という事態にもなりかねません。
とはいえ下手にダメージ負った状態で後衛に下げると、
次に前衛出した時にあっという間にやられて一気に崩れる危険性もあるため、
このあたりを考えるのは難しく、非常に戦略性の高いシステムとなっております。

例えば、ボス戦で前衛の一人が麻痺を喰らい動けなくなった場合などは、
これを回復しようとした場合、
麻痺したキャラとそれを回復するキャラに前衛2枠使う事になり、他に動かせられるのは2人だけとなってしまう訳です。
麻痺したキャラを後ろに下げれば、4人フルに動かせられますが、
その状況で更に一人麻痺になったりすると、徐々にジリ貧の雰囲気が出てきます。
長期戦となると必ずどこかで回復させる必要があるので、
それをどのように処理するか、という事を考えながらキャラを動かしていく形になり、
頭を悩ませますが、それ故に、上手く状況を捌いた時の快感は素晴らしいものがあります。

キャラクター・システム共に非常に面白い今作ですが、
もう一つ褒めるとシナリオ自体もとても良い出来だと思います
基本的には明るくギャグテイストのノリが多いんですが、
主人公たちハグレを取り巻く舞台設定はそれほど明るいものではありません。
過去にハグレ達が蜂起した「ハグレ戦争」のために、ハグレに悪い印象を持っている人も居ますし、
逆にハグレ側にも未だ人間に対する復讐を諦めていない者もいます。
デーリッチたちがこういった状況で(ほぼ自称とはいえ)ハグレ達が国を興すのですから、色々苦難も多いのです。
こういった環境で非常に頼もしいのが、参謀役のローズマリーの頭の良さ
周囲の村々から、「橋の建設費用を出して欲しい」と頼まれたら、
「橋が架かれば交易が盛んになり、結果的にうちの懐も潤うし、
何よりここで協力すれば村々との関係はより良いものとなる。
もしうちが帝都に睨まれても、周りと友好な関係を築いていれば、下手な手出しはされないだろう」という事まで考えてくれますし、
時に他勢力と戦争(紛争?)になったら、
ただ勝つだけでなく、終結後の落としどころまで考え、出来るだけ禍根を残さないような作戦を出してきます。
(もちろんこれらは国のメリットだけを考えての行動ではないですが。)
「頭が良い」という設定のキャラは多かれど、ここまで頼れるブレインはそういません。
3章で、とある事情で異次元の世界に行った際なんて、
向こうの村で最初に「持ち込んだ金目の物をそっちの世界の通貨に換金」という行動を取りますからね。これには感動しました。
確かに情報収集するにも何にしてもお金があればスムーズに済むしで、それが最善の手ではあります。
常に自分や国のために何をすればいいのかを最大限考え、その通りに行動する、実に頼れる参謀役です。
しかし、それで国王デーリッチの影が薄いかといえばそんなことはなく、
ローズマリーが最善手を考える分、道理よりも人の心を一番に考え、
非合理的な行為でも、それが相手を救うと信じて動くデーリッチの行動は心に響きます。
この辺バランスが良いんですよね。
「やってみなけりゃわかんねえだろ!」みたいなゴリ押しでなんとかするんじゃなくて、
最善手をできるだけ考えて、その上で無茶してみんなを救う、という感じが実に気持ち良いです。
ローズマリー自身は「場の空気を読むのが苦手」「国のために動く私じゃ人はついてこない」と言っていますが、
デーリッチとローズマリーが両方居てこそのハグレ王国なんじゃないかなあ、と思うのです。

そういう訳で、フリゲとは思えない程面白い今作。
現在4章公開待ちの状態ですが、今からもう楽しみでしょうがありません。
自信を持ってお薦めできる傑作なので、まだ未プレイの方は是非やってみてください。

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2013-12-12 00:01 : ゲームレビュー : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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ノノック

Author:ノノック
文章の苦手な文系。
ゆとり直前世代のゆるゲーマー。
ほのぼの漫画が好き。
2016年2月ブログ名変更。

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