サガリスペクトなフリーゲーム『Time Flow』をクリアしました。


久しぶりにフリゲRPGをクリアしたのでレビュー。
大いにサガシリーズを意識したと思われる、フリーシナリオRPGTime Flow』です。
どのくらいサガかというと、
・フリーシナリオ
・パーティーは最大5人
・シンボルエンカウント
・レベル制ではなく、戦闘終了時に「HP」や「攻撃」など、個別のステータスが上昇
・戦闘中、新しく技を覚える『閃き』
・相手の特定の攻撃を確実に回避する『見切り』
・続けざまにメンバーが技を叩きこむことで、通常より高いダメージを与える『連携』
・特定位置のメンバーのステータスを上げたり、狙われやすくしたりといった効果のある『陣形』

と、「この辺がサガに近い」とかじゃなくて、「もうこれサガじゃねえか」と言いたくなるほどに模倣しきっています。
いくつかは再現していない要素もあるにはあるんですが、
フリーゲームで、ここまで徹底してサガ要素を組み込んで、ちゃんとしたRPGに仕上げているのは凄いと思います。
正直、レジェンドオブレガシーよりも直球でサガと言えるでしょう。

※以下に多少のネタバレを含みます。


さて、ここまでサガを意識して作られた今作なので、
当然ながらプレイしていての感想も、非常にサガらしいものになります。
フィールドを駆け、魔物と戦い、技を覚え、少しずつ経験を積み、
村人からの依頼をこなし、踏み入れたダンジョンで宝箱を拾い、大きな街の武器屋で売っている値段の高い剣を買う…。
この「試行錯誤しながらジワジワとキャラクターを強化していく」感じはフリーシナリオの醍醐味と言えるでしょう。
試行錯誤と言えば、ボス戦もサガ同様(適正タイミングなら)強敵で、なかなか一発突破は難しく、
ボスの攻撃や有効なバステを把握して、戦術を整え戦う必要なんかがあったりして、
まともに攻略するのはしんどい反面、上手く切り抜けられた時の喜びもひとしおです。
ただボス戦では、ちょっと気にかかる仕様がいくつかあったりするのですが…(後述)。

一方で、プレイしていて引っかかった点もいくつかありました。
フリーシナリオだけにしょうがない部分もあるのですが、
各イベントはかなり薄味で、基本的には、
①「○○でなにか異変があったみたいだ」的なフラグを村人が言う。
②主人公「俺が行ってきてやろうか?」と名乗り出、ダンジョンへ。
③なんとか原因を取り除く。
④テキスト「大変だったが、無事解決する事ができた」といったまとめテキストが数行表示されてイベント終了。

というような流れが多く、テキストも淡泊なので、印象に残るようなイベントはあまりありません。
また、仲間キャラも主人公含めほとんど自分の生い立ちや信念を語るような「掘り下げ」がされず、
ぶっちゃけてしまうと見た目も割合地味なので、そこまで愛着は持ちにくい、というのが正直な所です。
(例えば、亜人枠として仲間キャラの中で異彩を放つ妖精のサートも、
「人間に恋をしたので人間になろうとした妖精」という彼女の設定は作中説明されるものの、
「彼女が恋をした人間とは誰で、そもそもどうして人目につかない森の奥にひっそり住んでいるはずの妖精が人間に恋をしたのか」という、プレイヤーが気になる所までは話してくれず、以降この話は全く掘り下げられません。)
また、イベントクリア後もフラグとなるキャラの言う事が変わらなかったり(「異変のある村を調査してくれ」と言われて赴いた村の事件を解決しても、次のイベントまで同じ事を言われたりする)、
全体的に練り込み不足な印象を受けてしまいます。
とはいえ、これは本家サガにも当てはまる欠点ではあるので、仕様の再現ではあるのかもしれませんが…。
ただイベントやキャラクターの薄味ぶりは「サガと比べても」気になるので、もうちょっとインパクトが欲しかったと思います。

他に気になる所だと、
「戦闘中、戦闘不能状態の復活に専用アイテムが必要」な仕様は、他RPGでは当たり前ですが、
本家サガが「HP回復アイテムで戦闘不能が回復する」事を考えるとちょっとシビアだなと思いました。
「HPの減っている仲間を回復しようとしたが、先にボスの攻撃でその仲間が戦闘不能になってしまった」という状況の場合、
本家は後行回復で問題無く仲間が復活するのに対し、
こちらでは回復が不発という結果になってしまいます。
また、その際アイテムを使ったキャラは、
「行動がキャンセルされる」ではなく、
「行動不能のキャラに効果の無い回復アイテムを使う」行動になるため、アイテム自体もしっかり消費されてしまいます。
どうせなら「他の(生きてる)キャラクターを回復する」なら、まだ意義はあったのですが…。
回復アイテムも一人2つまでしか装備できないため、この仕様は正直厳しいです。
ではアイテムでなく、術での回復ならどうかといえば、これもちょっとした問題があったりします。
今作では術も戦闘中に新しい術を閃く仕様になっていて、相手が強いほど、閃き率も上がります。
そのため、術の出揃っていない序盤~中盤にかけては、
「ボス戦で回復術を使おうとした際、新しい術を閃いてしまう」という事態が結構な確率で起こってしまい、
それがきっかけで戦闘不能者が出るとなる事もあります。
また今作、5人中1人でも戦闘不能だと陣形効果がなくなってしまうのもあって、
1人の戦闘不能から一気に崩れる事も珍しくありません。
こういう要素から、ボス戦はサガと比べても、リアルラックが絡んでくる要素が多い気がします。
終盤の一部ボスだけですが、「強力な全体攻撃を1ターンに2回(2回行動)とも撃ってきた」というケースもありましたし…。

後半は、回復と連携を安定させるため、
メンバー全員先制効果の「コーディネーション」というちょっとズルいくらいに強い気がする陣形でやっていましたが、
それでも一人死ねば、陣形効果消えて一気に崩れますから、この辺はつり合いがとれていると言えなくもないですね。
場合によってはそのターンの敵の行動をキャンセル(耐性無視)の「クイック」というとんでもない術と組み合わせることで、
本家ロマサガ同様の完封ハメ技も出来てしまうのですが、
これも一応、『「クイック」の消費MPが大きく、せいぜい1人2回撃つのが限度』という欠点はありますし、
MP回復アイテムはガン積みしても戦闘中に使えるのは最高10個まで、
クイック係(及びMP回復アイテム係)の分、連携も制限され火力は下がるのですから、
ブッ壊れ戦法ではあるものの、一応の制約はあると言えます(壊れてますけどね)。

まとめると、「良くも悪くもサガ」である一作と言えるでしょう。作者のサガ愛の深さが伝わってきます。
プレイする側としても、サガシリーズを理解していれば、
「ああサガだなあ」と思いながら楽しく遊べ、欠点に関しても受け入れやすいと思います。
ただ、ほんとにどこまで行ってもサガなので、
サガに無いオリジナルの面白さを求めると、ちょっと外れに思えてしまうかもしれません。
サガ好きの方なら是非、というフリーゲームです。

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2016-05-19 13:59 : ゲームレビュー : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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Author:ノノック
文章の苦手な文系。
ゆとり直前世代のゆるゲーマー。
ほのぼの漫画が好き。
2016年2月ブログ名変更。

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